2020年6月28日日曜日

ダイソー300円スピーカーを使って初の自作スピーカー作成

夏にマスクつけてたことが人生であまりないのである意味経験したことがない夏を過ごしています。


さて、3月の自粛期間中からちょこちょこ作っていた自作スピーカーがようやく完成したので
設計・製作開始から完成までご紹介します。

1年前ほどからダイソーでは以下のようなスピーカーが300円で売られていました。
300円にしてはいい音質
というのもスピーカーユニットにはしっかりとした磁石が使われていました。

このようなコスパのためYouTubeには3Dプリンタで作ったりアルミ筐体削り出しで作ったりと改造が流行りました。
私もそれに倣い、周辺の機材を使って作ってみたというわけです。


材料はこれだけ
・MDF材 (百均)
・ボンド (百均)
・配線コード (譲渡)
・ろ過ウール (百均)


1)設計
自作スピーカーといっても自分で作る部分はたいていエンクロージャー、
要はユニット(音を出す部分)や配線を収納する箱を作成することを指します

しかし、この箱の設計はかなり重要です
というのも音とは空気の振動を通して伝わるので、その空気を収納する箱は音の特性に非常に関わってきます


いくつかご紹介します

・バスレフ型
もっとも流通しているタイプです
ダクトからは空気の振動により強化された低音が出てきます


・パッシブラジエータ型
たまに1つのスピーカーに2つのユニットがついているように見えるものがあると思いますが、片方はパッシブラジエータという振動板がついていたりします。
役割はバスレフ型のダクトと一緒です。


・バックロードホーン型
その複雑な作りから市販品はほとんど出回っていません
そのため自作スピーカー界隈では人気のエンクロージャーです
かなりの低音増強が狙えます

今回は自分の部屋や机の広さ、そして初めての自作スピーカーということでバスレフ型を選択しました


さて、ようやく設計です
まず、箱の容積を決めます

ダイソースピーカーユニットの公称口径は実測で約5cmでした
上のサイトによれば8cmで3~6Lなので、
今回は2L (10cm×10cm×20cm)で製作します
(余談ですが、スピーカー界隈は設計単位がcmなのでmmに慣れてしまった人は少々慣れが必要です)

次にダクトの設計です
ダクトの形は丸でも正方形でも極論星型でも大丈夫ですが、極端な形は少なからず音に影響しますし、設計難易度的にも今回は正方形にしました
これまた上記のサイトを参考に断面積を4cm^2 (2cm×2cm)とします

さらにダクトの長さを決定します
バスレフスピーカーの設計では上記の式がしばしば用いられます。
f : 共振周波数
S : ダクト断面積
V : エンクロージャー容積
l : ダクト長さ
r : ダクト半径 (正方形で設計した場合、正方形断面積と同じ面積の円の半径)

より良い低音を出すためにはユニットからでる最下周波数音、
つまりユニットから出るむっちゃ低い音とダクトを空気が通過するときの音が共振していなければなりません

要はユニットの最下周波数と同じ数字が f に入ります
普通の市販スピーカーユニットだったらカタログとか説明書に書いてある値ですが
さすがにダイソースピーカーには書いてありませんでした

ここは、このサイズのユニットの統計的に75~80Hzを目途に設定します。
というわけで上記の式をエクセルにぶち込んだり、以下のサイトを利用して
ダクト長は9cmということにしました


2)製作
ようやく設計が終わりました
上記の設計を踏まえ、CADで図式し、100均で買ってきたMDF材をレーザーカッターで切り出します

ダイソースピーカーを分解します

ユニットについているはんだを剥がします
このとき+-を覚えておきます

切り出しおわったら組み立てます
組み立てでは隙間を防ぐため、接着剤(今回は木工用ボンド)を用います
白い綿は100均に売っていた水槽用ろ過ウールです
吸音材として用いました

画像右側のねじで取り付けているのはターミナルです
アンプなど外部からの配線を繋げます

アンプはこちらを買いました
金色の部分とスピーカーを配線で結びます
アンプ入力にはAUX、Bluetooth、MicroUSBが対応しています

というわけでエンクロージャの蓋を接着したら完成

MDFの木材感にレーザーカッターによって焦げた黒が良いアクセントになっています
音の感想としてはもう典型的なドンシャリです
といっても中音はしっかり出ており、ボーカルも十分聞こえます
一見EDMが合いそうですが、私的にはJ-Rockが一番相性いいです
特にWhite Ashやサイダーガールとの相性は抜群です!

これはまた1つ沼が増えたかもしれません


<参考サイト>

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